Xarts株式会社様 インタビューレポート

 

実施日:2008916日(火)1030

場所:Xarts株式会社 本社

お答え頂いた人:和田 昌之 様(代表取締役社長)

 

参加学生:大阪市立大学3回生 福冨 愛
大阪市立大学3回生 南希 実
龍谷大学1回生 佐々木 崇

大阪樟蔭女子大学3回生 丸山 明日香
LEC大学4回生 上川 貴嗣


学生(以下、学):先ず、“Xarts”という会社が一番大事にしているものは何かお聞か せください。
和田様(以下、和):一番大事にしているものは『人間力』です。
   素直で愛嬌があり、適応能力が高いことが、最も大事なことではないかなと考えています。
   それには、『自分を変える力』が必要です。

学:なるほど。
    『自分を変える力』ですか。

和:色々なバックグラウンドや価値観を持った人が存在するなかで、自分だけの考え方に固執 するのでなく、自分をドンドン変えて行くことが大切だと思います。
    色々な人の価値観や考えを吸収して、変化していく人はすごく魅力的ですよね。
    自分が変わることで、より世の中をHAPPYに出来る人になれれば最高です!

学:色々なバックグラウンドや価値観の人が組織を構成するわけですが、それを取りまとめ  る、いわゆる『マネジメント』で大切な事は何ですか?

和:3つあると考えています。

 一つ目は、ビジョナリーです。会社のビジョンを示してあげることが大切だと思うんです。
 僕達の会社では、『クリエーター天国を創る』という理念を掲げて、みんなで達成しようと 日々努力しています。
 実は、日本のアニメや漫画と言った、いわゆる「クールジャパン」と言われる日本特有コン テンツは、海外ですごく評価されているんです。
 しかし、それを日々手を動かして、作品を作っている漫画家やクリエイターには対等な対価 が支払われていないという現状があります。
    このような問題の解決を目指して、僕らの理念を掲げ、みんなで目指して頑張っています!
    理念は、いつも揺らぐことなく、みんなの進むべき方向を指し示してくれる、北極星のよう なものかなって、思います。

    二つ目は、戦略構想力です。戦略を練る力ですね。
    人を適材適所に配置して、よりその人の特性を活かせるように心掛けています。

    最後は、モチベーションマネジメントですね。社員のモチベーションを向上し、維持するこ とは大切なことです。

    目標を高く保つために、時間軸にそった目標設定をしてもらっています。
    ただがむしゃらにやるだけでは、ゴールが見えないので、挫折しがちになりますよね。
    しかし、辛い仕事もプロセスと最終的な目標をシェアしておけば楽しくなるし、辛いことも 耐えられるんです。
    弊社には社員同士で目標を設定する【目標管理システム】があります。
    この【目標管理システム】を活用して、個人の目標と組織(会社)の目標を合致させて、よ り進むべき方向を明確にしています。
    あとは、合宿や個人面談を通じて、目標を確認し、改めて目標がぶれないようにもしていま す。

学:なるほど。3つの要素が大切なんですね!!
    では、マネジメントを身に付けるためにはどうすればいいのでしょうか?

和:『良いマネジメントをするには、良いマネージャーにつく』ことですね。
    その良いマネージャーの手法を学んで真似をすれば、良いマネージャーになるヒントを得る 事が出来ると思います。

 学:『良いマネージャにつく』ですか。。。
    僕は今、4回生でそろそろ社会に出る身なので参考にさせて頂きます!
    質問なんですけど、社会に出る上で大切な事ってなんですか?

和:色々ありますね〜
    少し難しい言い方になりますが、定量化できないものを定量化できるようにすることは大切 です!
    ビジネスでは、数値化して語れることはとても必要になってくるので、ぜひ勉強してみて下 さい。

学:定量化するのって難しそうですね。。。

和:もう1つ、人生の先輩としてアドバイスさせてもらうと、みなさんのような学生団体をやっ ている人は、得てしてセッカチな人が多い気がします。
    サラリーマンになるのだったら、まずは3年、3年は同じ会社で仕事してみて下さい。
 「もう学ぶモノはない。」と早々に見切りをつけて転職するよりも、その場所でもっと自分 を高める方が将来的にも自分のためになるのです。

     なぜならば、転職する際に一番求められるものの一つは、『マネジメント力』なので、その 場所で最低3年は続けてマネジメント力を学ぶようにして欲しいです。新卒の方々は特にそう ですね。
   と言っても、僕は1社目の会社を2年で辞めていますが…(笑)
   ただ、僕は『経営者』を目指して、さらに26歳までに起業すると心に決めていたので、かな り自分を追い込んで仕事をしていました。

    今でもまだ十分とは言えませんし、先輩社長や社員に教えられることも多々あります。
    語弊があるかもしれませんが、社員として働くのであれば、3年は続けて頂きたいと思いま  す。仕事の面白み、醍醐味は時間をかけて、年齢とともに醸成されていくものだと思います ので。

学:はい!3年続けれるように頑張ります。
    あ、あの・・・全然関係ない質問なんですけど・・・
    僕は読書が趣味なんですけど、好きな本やオススメの本はありますか?

和:僕も読書は好きですよ。
    学生時代には、本をたくさん読んでおくといいと思いますよ。
    月に30冊くらい。(笑)

学:おおっ(笑)

和:僕のオススメは、
    浅田次郎さんの『蒼穹の昴』、
    中谷彰宏さんの『入社3年目までに勝負がつく77の法則』、
    あとは、稲盛和夫さんの『生き方』ですね。
    機会があれば、是非読んでみて下さい。
    あと、読書する時は、テーマを決めて読むとさらに知識の幅が増えていいですよ。
    ジャンルにこだわらずに、いろんな情報を吸収することで、人間としての幅も広がっていく のではないでしょうか。

学:最後に、僕達学生に伝えたい事は何ですか?

和:とにかく今の気持ちを忘れないでください。
    今考えている事や感じている気持ちを忘れずに、燃えるような気持ちをもって常に自分をモ チベートしてください!

学:本日は、貴重なお話ありがとうございました!!!

■参加学生の感想

●学んだ事が2つあります。
 1つ目は、社長のお言葉で、「定量化できないものを定量化することに価値がある」といったものがありました。この言葉の裏には、ビジネスでは、数値化が大事だという考えが根幹にあると感じました。
私も、このお言葉には納得しました。例えば、実際にある行動をするときに、どれだけの効果があるのか、具体的に数値化できることのメリットは大きいと感じました。

 2つ目は、仮説、検証、分析のサイクルが大事であるということです。ビジネスは思いつきではなく、常にアンテナを張ることの大切さを感じました。
これからの日常生活でも、仮説、検証、分析していく目を持っていくことを決めました。そうすることで、毎日得るものが増えるだろうと思います。


●私が、注目した点は、ものを作る行為と売る行為には、共通点があるということである。つくる時には、アイデアは昔の流行を分析し、なぜ流行ったかを考える。流行りを感覚的に捉えるのでなく、歴史的な裏付けを取って、今の流行に反映させる。 
  また売る時は、ホームページ作成など形とメリットが数値化しにくいものをうるのには、理由が必要である。売る時も、物を作り出すときも形のないものによる 効果をうまく伝える。そのものバックグラウンドを大事にすることである。その理由を説明できる知識と表現力が大事であるようだ。

 
● 大切なのは、「夢を明確に持つこと」。“○○歳までに起業する!!”というような夢を実際に書いてどこかに貼っておく。大きな夢でなくていい。“2週間以 内に、ゲームをクリアする”でもいい。自分が叶えたい、実現させたい夢を明確にさせることが、何よりも大切だと思った。それは、インタビューではあまり聞 けなかったが、ワタミの社長の話をしていた時に凄く感じた。

 

 

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